ミッドタウンデザインサイトでの 「U-Tsu-Wa/うつわ」展 で昨夜、 オープニングレセプションが開かれた。1989年の草月会館での ルーシー・リー展と同じスタイルだ。安藤忠雄氏による水の デザイン。 水面に浮かぶアクリル台にひとつひとつルーシー・リーの器が 浮かんでいる。色を抑えた作品を集めている。 近づいて見ることはできないので細かな表情を見たい人にとっては 欲求不満が残るけれど、器のシルエット、佇まいがルーシー・リー その人の静謐さを思わせる展示になっている。 ゴールド釉薬の掻き落としもあるがルーシー・リー後期の ウィーンを思わせる絢爛の色合いは少ない。同時に展示されている ジェニファー・リーの器とのハーモニーを意図したのだろうか。 ボタンのコレクションはすごい。これまで知られたデザインの他 ガラスや大振りのコート用と思われるものなど600点ほども あるのではないだろうか。 エルンスト・ガンペールの木の器を含む三宅一生氏の審美眼を 集めた展示と言えるだろう。1989年の展覧会でのカタログも 復刻版が発売されていた。 デザインサイトのウェブページの サムネイル がルーシー・リーの ボタンになっていてしゃれている。
20世紀を代表する最も偉大な陶芸家として記憶されるルーシー・リーとハンス・コパー。そしてバーナード・リーチ。その作品と彼らに関わった人たちのこと、そして見聞きした展覧会のあれこれを思い浮かぶままに。ルーシー・リーとハンス・コパーの作品を愛するひとへ。