ハンス・コパーは1959年、教育者だったヘンリー・モリスに 誘われてディグズウェルの、いわばアーティスト村に 移り住んだ。そこにはすでに織りのピーター・コリングウッドを はじめとした彫刻家や画家が移り住んでいた。 ここでコパーは多くの芸術家や建築家と出会う。 音響効果のあると言われたタイルのデザインや数理的タイル と言われる組み合わせタイル(従来のレンガの壁に対して 薄く作ることが出来る)も作っている。量産され 様々な壁材として使われた。 また、ロンドンから2時間ほどのコベントリー大聖堂の燭台は 今も大聖堂の祭壇両脇に3本ずつ置かれている。この燭台の マケットも9月からのハンス・コパー展で展示されます。 また同じコベントリー大聖堂には、あまり知られていないが そろばん形の燭台もある。以前は持ち運んで使っていたが 今は価値があまりに高くなって安全のため木製のテーブルに 固定されている。 聖職者の宿舎の庭には同じくハンス・コパーの作った巨大な 花生けが半ば放置されている。6,7個残されているが その一つには花が植えられていた。ただし、あまり手入れの されていない様子だ。フェスティバルの時、野外で 花を生けたり植え込んだりして使うのだということだ。 (コパーは一時期グラスファイバーとセメントを混ぜて型を 作ったことがあるので、この植木鉢も恐らくコパーが型を作り、 コンクリートでいくつか作られたものと思われる)
20世紀を代表する最も偉大な陶芸家として記憶されるルーシー・リーとハンス・コパー。そしてバーナード・リーチ。その作品と彼らに関わった人たちのこと、そして見聞きした展覧会のあれこれを思い浮かぶままに。ルーシー・リーとハンス・コパーの作品を愛するひとへ。