ハンス・コパーの有名な燭台はロンドンから2時間ほど北の コベントリー大聖堂にある。2メートルを超える大なもので 今回のハンス・コパー展にそのマケットが展示されている。 あまり知られていないが、ハンス・コパーはもう一対の 燭台を作り、今はロンドン市内のセント・ステファン・ウォルブルック 教会にある。これは一度オークションにかけられ、それに反対 する人たちの抗議でオークションで落とされてからこの 教会に寄贈されたものだ。 燭台は現在工事のため教会の倉庫に保管されているがこの 写真は一点だけ倉庫から取り出して祭壇に飾って見せてくれた ものだ。 なお、この祭壇はヘンリー・ムーアの作品。ヘンリー・ムーアの 「祭壇は教会の中心に、教会はロンドンの中心に」在るという考えの もとに、祭壇は教会の奥まったところに位置するのではなく 明るい空間の中央に置かれ、祈る者はそのまわりにひざまづく。 何トンもあるトラバーチン大理石がゆるやかなカーブに削られ コパーの黒いボリュームある燭台が映える。
20世紀を代表する最も偉大な陶芸家として記憶されるルーシー・リーとハンス・コパー。そしてバーナード・リーチ。その作品と彼らに関わった人たちのこと、そして見聞きした展覧会のあれこれを思い浮かぶままに。ルーシー・リーとハンス・コパーの作品を愛するひとへ。