以前紹介したと思うが、ハンス・コパーの花器には
中にステムホルダーが作られている。
ステムホルダーとは花を生けたとき、茎がばらばらに
ならないように作られた花器の中の器のことだ。
この花器は3つの部分をろくろでひいて合接している。
シリンダー形のベース、上に乗ったカップ形のボディ、
そしてベースとボディを突き抜けて中にまっすぐ延びる
ステムホルダー。
ボディはろくろびきしたあと、両側から押してえくぼの
ようなアクセントのある楕円(長方形)になっている。
金属を思わせる黒は微妙に色を変え表情を変える。
ステムホルダーの底には印章が押されている。のびやかな
美しいコパーのサインは、Hを下にして見るように押されている。
Hを下に、その上にCを乗せることで、ろくろの上に器が
乗っている形を作っている。コパーのユーモア溢れるサインだ。
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