![]() |
釉薬ノート 1920-30 crafts study centre |
ニューヨーク・タイムズで「運命が二人の出会いをもたらした・・・」と紹介されたイギリスの陶芸家ルーシー・リーとハンス・コパーは、バーナード・リーチとともに20世紀陶芸の巨匠と目されます。二人はナチスから逃れてロンドンで出会いますが生涯稀有のパートナーシップと友情で結ばれ、彼らの作品はお互いを抜きに語ることはできないと言われます。その二人の物語を紹介していきます。
工業美術学校でルーシーは、陶芸に関する知識をミヒャエル・ポヴォルニーから授かった。ポヴォルニーの授業はかなり厳しいものだったが、陶芸コースは高い国際的評価を得ており海外からの学生も多数学んでいた。その一人、アメリカのクリーヴランド美術学校の生徒だったヴィクトール・シュレッケンゴーストが当時のポヴォルニーの教えについてエピソードを残している。
工業美術学校でルーシーは、陶芸に関する知識をミヒャエル・ポヴォルニーから授かった。ポヴォルニーの授業はかなり厳しいものだったが、陶芸コースは高い国際的評価を得ており海外からの学生も多数学んでいた。その一人、アメリカのクリーヴランド美術学校の生徒だったヴィクトール・シュレッケンゴーストが当時のポヴォルニーの教えについてエピソードを残している。
シュレッケンゴーストはすでに母国で陶芸で熟練者であったにもかかわらず、ポヴォルニーは彼に、サイズを変えて一定の形をろくろ挽きする課題を与えた。来る日も来る日も6週間の間「ポヴォルニーは私の挽いた器の形が違っていないか2つに切って立証した・・・ある日ついに栄光の日がやってきた。ポヴォルニーはポットを見て、一つのポットを裏返し、学校のサインをそこに押して『さあ、これで焼成していいよ。これ全部が学校の財産だとわかっているだろう?もし家に持って帰りたかったら買わなくちゃいけないよ』と言った。それは最高の日となった」
ルーシーも同じような訓練を受けたことだろう。ルーシーの伝記を書いたトニー・バークスに、彼女はポヴォルニーを尊敬し、感謝していると語っている。
Comments