Galerie Besson HPより
ハンス・コパーは今生きていたらどんな作品を作っただろう。
よく、そんなことを考える。
ハンス・コパーの作業台にはのちのちに作品となって現れるフォルムが
ごく初期の頃から沢山現れる。最後に身体が不自由になっても片手で
キクラデス形の作品を作り続けた。病気が進行するにともなって作品の
大きさはどんどん小さくなったけれど、フォルムはいっそう研ぎ澄まされ
洗練されより完璧になっていったと思う。
ロンドンにある陶磁器のギャラリー、Galerie Besson(ギャラリーベッソン)
でピーター・コリングウッドとハンス・コパーの二人展が今日から
開催される。ハンス・コパーは陶芸家、ピーター・コリングウッドは
織りの作家だ。
美術館での最初で最後となる二人展が実現したのは1969年、
ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館だ。
この展覧会はV&Aにとっても現存作家の作品展を行うという
画期的なものとなった。当時最初に美術館から声をかけられたのは
コリングウッドだった。
「僕の方がV&Aから最初に誘われたんだよ」と自慢げに言っていた
コリングウッドはコパーを最初から高く評価していたアーティストだ。
2002年のカナダのがーディナー美術館でのコパー展でも
コパーについての資料をまとめてレクチャーしていた。
コリングウッドも亡くなった今そんな二人の作品展が開かれるとは
興味深い。ギャラリーベッソンはルーシー・リーとハンス・コパーの
作品を多く扱っている老舗中の老舗、ベッソン女史はコリングウッドは
もちろん生前のリーやコパーを知る数少ない一人だ。
もちろん売ることが目的の展覧会だが、年に一度はリーやコパーの
作品展をしている。ギャラリーベッソンは価格が高いことでも
有名で初期の頃から晩年にいたるまでのコパーの作品を持っている。
一方コリングウッドは日本にも縁のある作家だ。
1966年には桐生市文化センターに天井からつり下がる
大きなステンレス糸を織った作品がある。その時のコミッション
についてはタイムズ紙に記事も掲載された。
コリングウッドの愛弟子にあたる染織家冨田潤氏は京都で
活躍している作家だ。
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