ひさびさの投稿がオークションの知らせというのは少し残念でもある。
しかし、みかたを変えればこれは世界で最も質の高いコレクションのひとつとして知られる、アメリカのベティー・リーとアーロン・スターンのコレクションを見ることのできるまたとない機会だ。それがオークションにかけられる。
リーとコパー、二人の作品がこれだけまとまって見られる機会はもうないかもしれない。
作品は典型的なかたちをほとんど網羅していて1950年代の初期から晩年にいたるまで、スターン夫妻の確かな目を堪能できる。特にコパーはディグズウェル時代のさまざまな形がそろっている。
ニューヨークのご自宅でその一部を拝見したことがあるが、そのコレクションのルーシー・リーとハンス・コパーの作品は、息をのむ美しさだった。窓辺の飾り棚に置かれたキクラデスの静謐な佇まい、リーの晩年の華麗なブロンズ釉。
2009年から2011年に日本で開催された初めてのハンス・コパー展にこのコレクションから借用する話もあったが、都合でかなわなかったものだ。もちろん実際にお借りした、イギリスやドイツの公的美術館、著名なコレクションからの作品はそれぞれ最も定評のある質の高さだった。
今回はコネティカットのご自宅にある全作品があらためて撮影され、立派なオークションカタログに掲載されている。
ところで。。。これらの作品には予定最低落札価格も掲載されているが、もちろん欲しいと思う人が多ければどんどん価格はつり上がる。また、これにハンマー手数料がかかるので実際には日本にもってくるにはかなりの値段になる。日本からもギャラリーやディーラーが多く押し寄せることだろう。これらの少しでも日本に来ることになれば良いけれど、、、と願いつつ。
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